Smooth and Correct Fenomena

 数値実験という意味でのシミュレーションとしては、数値データの入出力ができれば十分である。しかしそれではやはり面白くない。
 MDXなどを使うと比較的簡単に、リアルタイムのレンダリングで流麗なビジュアルを作ることができる。3Dの描画に関するハードウェア環境はほんの数年の間に飛躍的に向上しており、数千円払えば買えるような廉価版のボードですら、プログラマブルヴァーテックスシェーダとピクセルシェーダに対応したGPUを備えている。
 もちろんこうした環境の進化はありがたく享受させてもらっている。


 Webを探すと、ビジュアルの良いRigid body simulationのデモがいくつか見つかる。下記リンクのものは単純ながら綺麗で印象的だった
http://www.codercorner.com/Rigid.htm
あとこんなのもあった。後半のジョークが面白い。
http://www.pouet.net/prod.php?which=13038


 こうしたビジュアライズの利点の一つは、そうした動きが自然であるかどうかが直感的にわかることだ。
 もっとも、自然であるという事は物理的に正しい事とは一致しない。例えばシミュレーションというよりむしろ単純な補間を行なっていたとしても、我々の目はしばしば、連続で微分可能に見えるという事にだまされるだろう。
 (逆の事を言ってもいい。つまり我々の目をだましたいだけならば、それは何も正確である必要はない、と。)